3Dプリンターとは？3Ðプリンターを知らない人向けの記事

この記事では、初心者向けに熱溶解積層法（FDM）3Dプリンターについて解説します。

　3Dプリンターは、誰でも自由な形状のオブジェクトを作ることができる便利なツールであり、企業、学校、個人の間で幅広く利用されています。ただし、一般的なインクジェットプリンターと同じくらい簡単に操作できるわけではありません。時々、消耗品の劣化によって印刷がうまくいかなくなることがありますが、そのようなトラブルを自分で解決する必要があります。トラブルの原因を考えたり、消耗品を交換したり、工具を使って分解して修理する必要があります。

　機械に苦手意識を持っている人なら、すぐにあきらめてしまうかもしれませんが、この記事を読んでいる方は、少なくともある程度の経験を持っていると思います。ですので、なんとか問題を解決できると信じています。手間がかかる機械ですが、使いこなせるようになると非常に便利なものです。ぜひ、この記事を読んだ上で、続けるか諦めるかを考えていただければ幸いです。

印刷物の例

まず、3Dプリンターで作成できるものを紹介します。

印刷用のデータは、PCで作成することもできますが、無料で世界中から投稿された3Dデータを入手できる「Thingiverse」というサイトもあります。今回紹介する作品はすべてThingiverseで入手できます。

恐竜のおもちゃ

　３Dプリンターを使用すると、人形をはじめとするさまざまなものを簡単に印刷することができます。恐竜、動物、人形など、ほとんどのものを印刷することが可能です。

　例えば、この恐竜のおもちゃはたくさんの部品印刷して組立てたように見えますが、関節も一緒に印刷しており、組み立てなくてもすぐに関節を自由に動かして遊ぶことができます。最初からかなり滑らかに動くのでびっくりすると思います。

電池サイズ変換アダプタ

　100円ショップでも見かけるような電池のアダプターも3Dプリンターで作ることができます。便利なアイテムが欲しいと思った時に、いつでも手に入るようになるのです。世界中の創造的なアイデアを持つ人々が考案した便利なグッズを活用できるのは、非常に嬉しいことですね。

ちなみに、この電池アダプターは100円ショップで見かけるシリコン製のものよりも、取り外しがはるかに容易で使いやすいです。品質も100円ショップのアイテム以上であると言えます。

3Ðプリンターの仕組み

　3Ðプリンターは3Ðデータを立体で出力してくれる機械です。立体の作り方は、薄い平面を何層も積み重ねることで立体を作り上げています。印刷物をよく観察すると、積層跡の縞模様を見ることが出来ます。

　薄い平面への分割はスライサーと呼ばれる専用ソフトで0.数ミリピッチで分割し、3Dプリンターの動作用のプログラムに変換してくれます。熱溶融式の3Ðプリンターでは、スライサーで生成したロボットプログラムの動作に合わせて溶かした樹脂を供給し、積み重ねていくことで立体を作りだしています。溶かす樹脂（PLAやABS、TPU　など）を変更することで、強い強度やシリコンのようにグニャグニャできる物等、用途に応じて樹脂を変更することができます。

　3Dプリンターは上記の動作ができるように、ロボット、制御基板、樹脂溶融用のヒーター、樹脂供給ユニットで構成されています。